映画の中のサイン
by sda-cinema-p
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第15話 スターウォーズ エピソードⅣ
私が父に連れられて生まれて初めて映画館で観た作品は、ジョージ・ルーカス監督の「スターウォーズ エピソードⅣ」でした。スターウォーズは現在全6作品で完結しており、最初に公開されたものが原作で4番目のエピソード、以後エピソードⅤ、Ⅵと公開されました。時を経てストーリー展開が過去に遡り、Ⅰ、Ⅱ、Ⅲの製作が後になった理由は、特撮技術が近年になりようやくルーカス監督の思い描く世界を実現できるようになったからということで、監督が温めていた構想が永年かけて遂に実現した形です。

この映画の日本公開が1978年でしたから、私が小学1年生の時です。当時の映画館は今のように完全入れ替え制ではなく、途中で入館してそのまま次回の途中まで見るということが度々あったのを思い出します。館内もあまり快適とは言えず、音響が悪かったり、狭いうえに前の人の頭で字幕が読めなかったり、立ち見や通路に座り込んでの観賞も、人気映画では当たり前のことでした。しかし今でも記憶に残っている映画は、そういった不快な感覚を伴っている作品のほうがむしろ多いのが不思議です。現在のようにCGや音響がリアル過ぎる映画を快適な館内でくつろいで楽しむことは、かえって記憶に残らない娯楽と化しているのかもしれません。

話をスターウォーズに戻します。この映画、未来の宇宙戦争を描いた作品ですが、実はサインは一つも出てきません。ブレードランナーやBack to the Futureのように近?未来を舞台にした作品には、技術や文明の進化を見越して描かれた情景のなかにサインというものが必ず存在し、私たち業界関係者が注目するシーンが出てきます。私たちの世界では今も未来もサインは存在するものと思い込んでいますが、あまりにも果てしない未来の銀河系の彼方には、もしかしたらサインなど一切存在し得ない世界があるのかもしれません。この作品に唯一サインらしきものがあるとすれば、冒頭に流れるオープニングロールです。
宇宙の彼方に流れ去るあの字幕は、行進する軍隊、飛来する宇宙船を連想させる以外に、無限の宇宙空間において、まず観客にスケール感を与える役目を果たすサインのようにも私には見えるのです。



小野利器(関東地区)

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こんな感じのオープニングロールです。



作品;スターウォーズ エピソード4/新たなる希望
配給;20世紀フォックス 1977年公開
監督・脚本・製作総指揮;ジョージ・ルーカス
出演;マーク・ハミル、ハリソン・フォード、他

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by sda-cinema-p | 2010-06-23 15:34 | essey
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